
腰痛が長引くと、多くの方は腰の中に何か大きな問題があるのではないかと不安になります。
骨が悪いのではないか。
椎間板がつぶれているのではないか。
ヘルニアがあるから痛いのではないか。
骨盤が歪んでいるから治らないのではないか。
このように、腰そのものに原因を探したくなるのは自然なことです。
もちろん、腰の状態を確認することは大切です。
しかし、近年の腰痛研究では、慢性腰痛を腰だけの問題として見ないことが重要だとされています。
その流れを世界的に大きく示したのが、2018年に医学雑誌ランセットで発表された腰痛シリーズです。
この報告では、腰痛は世界的に大きな健康問題であり、多くの腰痛は画像検査や組織の損傷だけでは説明できないことが示されました。
さらに、不必要な画像検査、安静指示、薬、注射、手術に頼りすぎる医療のあり方にも注意が促されました。
今回は、ランセット腰痛シリーズをもとに、これからの慢性腰痛の考え方について分かりやすくお伝えします。
・画像検査で異常を言われて落ち込んでいる方
・マッサージや骨盤矯正で治らなかった方
腰痛は世界的に大きな健康問題
ランセット腰痛シリーズでまず強調されたのは、腰痛が世界的に非常に大きな健康問題であるということです。
腰痛は、命に関わる病気として語られることは少ないかもしれません。
しかし、生活への影響はとても大きいです。
長く座れない。
歩くのがつらい。
仕事に集中できない。
家事が思うようにできない。
外出が不安になる。
趣味をあきらめてしまう。
このように、腰痛は日常生活や仕事、社会参加に大きく影響します。
そのため、腰痛はただの一時的な不調として軽く見るべきものではありません。
一方で、必要以上に怖がりすぎることもよくありません。
ランセット腰痛シリーズでは、多くの腰痛は腫瘍、骨折、感染症などの重い病気ではなく、原因を一つに特定しにくい非特異的腰痛であることも示されています。
非特異的腰痛とは、画像検査や診察をしても、痛みの原因を一つの組織だけに決められない腰痛のことです。
これは、原因がないという意味ではありません。
腰痛には、筋肉、関節、神経、睡眠、ストレス、不安、生活習慣、仕事環境、体の使い方など、さまざまな要素が関係します。
つまり、慢性腰痛は腰だけを見ていても、改善のヒントを見落としてしまうことがあるのです。
腰痛が長引く方ほど、腰の中に大きな問題があるのではないかと不安になります。
しかし、多くの腰痛は、壊れた部品を修理すれば終わるという単純なものではありません。
体と生活全体を見ながら、改善の方向を考えていくことが大切です。
画像検査や手術だけでは説明できない腰痛がある
腰痛になると、MRIやレントゲンを撮れば原因がはっきり分かると思う方は多いです。
もちろん、画像検査が必要な腰痛もあります。
強い外傷後の痛み。
骨折が疑われる場合。
感染症や腫瘍が疑われる場合。
足に力が入りにくい場合。
排尿や排便に異常がある場合。
このようなケースでは、医療機関での確認が必要です。
ただし、すべての腰痛に画像検査が必要なわけではありません。
画像検査では、椎間板の変性、ヘルニア、すべり、狭窄、骨の変化などが見つかることがあります。
しかし、こうした変化は、痛みがない人にも見られることがあります。
つまり、画像に何かが写っていることと、今の腰痛の原因であることは必ずしも同じではありません。
画像で異常を指摘されると、患者さんは不安になります。
腰が壊れているのではないか。
動いたら悪化するのではないか。
もう治らないのではないか。
手術しないといけないのではないか。
この不安が強くなると、体を動かすことが怖くなります。
活動量が減り、筋力や体力が落ちます。
痛みへの警戒が強まり、脳や神経が敏感になります。
その結果、腰痛がさらに長引きやすくなることがあります。
ランセット腰痛シリーズでは、不必要な画像検査、安静指示、薬、注射、手術など、価値の低い医療を減らすことの重要性が指摘されています。
これは、検査や薬、手術をすべて否定しているわけではありません。
必要な人には必要です。
大切なのは、慢性腰痛のすべてを画像や手術だけで解決しようとしないことです。
長引く腰痛では、痛い場所だけでなく、痛みへの不安、体の使い方、生活習慣、睡眠、ストレス、仕事環境まで含めて考える必要があります。
腰痛を改善していくためには、患者さんが自分の体を必要以上に怖がらず、正しい知識を持ち、少しずつ活動を戻していくことが大切です。
これからの腰痛改善は教育・運動・自己管理が大切
ランセット腰痛シリーズで示された大きな流れは、腰痛を壊れた部品を修理するように考えるのではなく、その人の生活や行動を整える方向へ変えていくことです。
慢性腰痛では、教育、運動、自己管理、心理的支援、職場復帰や社会参加のサポートが大切だとされています。
まず大切なのは、正しい教育です。
教育と聞くと難しく感じるかもしれませんが、患者さんが腰痛の仕組みを分かりやすく理解することです。
腰痛の多くは重い病気ではないこと。
痛みがあるからといって、必ず体が壊れているわけではないこと。
安静にしすぎると、かえって回復が遅れることがあること。
できる範囲で活動を続けることが大切であること。
不安やストレスも痛みに関係すること。
こうしたことを知るだけでも、腰痛への怖さは変わります。
正しい知識があると、不安が減ります。
不安が減ると、体を動かしやすくなります。
体を動かしやすくなると、筋力や体力が戻りやすくなります。
その結果、生活の中でできることが増えていきます。
次に大切なのは、運動です。
腰痛に対する運動は、腹筋や背筋を強く鍛えることだけではありません。
歩く。
股関節を動かす。
背中を動かす。
体幹を安定させる。
呼吸を整える。
怖くなっている動きを少しずつ練習する。
このように、その人の状態に合わせて、無理なく行うことが大切です。
そして、自己管理も重要です。
腰痛は、施術を受ける時間だけで決まるものではありません。
睡眠。
ストレス。
仕事中の姿勢や動き。
運動習慣。
痛みへの不安。
日常生活の活動量。
これらを少しずつ整えることで、腰痛は改善しやすくなります。
ここから整骨院グループでは、慢性腰痛に対して、腰だけを揉む、骨盤だけを見る、画像だけで判断するという考え方ではなく、脳と神経、筋肉や関節、体幹、生活習慣、不安の強さまで含めて考えます。
マッサージで治らなかった方。
骨盤矯正で治らなかった方。
画像検査で異常を言われて不安になっている方。
長引く腰痛で何を信じればよいか分からなくなっている方。
そうした方ほど、腰痛を一つの原因だけで見ないことが大切です。
施術で体の緊張を整える。
脳や神経の過敏さにアプローチする。
体幹トレーニングで動ける体を作る。
痛みの仕組みを分かりやすく説明する。
日常生活でできるセルフケアを伝える。
このように、施術と教育、運動、自己管理を組み合わせることが、慢性腰痛改善の大切なポイントです。
・慢性腰痛では、不必要な画像検査、安静、薬、注射、手術に頼りすぎず、患者さんの不安や生活全体を見ることが大切
・これからの腰痛改善では、教育、運動、自己管理、心理的支援、社会参加のサポートが重要
腰痛が長引くと、腰の中に大きな問題があるのではないかと不安になります。
しかし、2018年のランセット腰痛シリーズは、腰痛医療の考え方を大きく変えました。
慢性腰痛は、腰だけで決まるものではありません。
画像検査だけで原因を決めるのではなく、痛みへの不安、生活習慣、睡眠、ストレス、仕事環境、体の使い方まで含めて考えることが大切です。
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