
腰痛が長く続くと、腰が悪いから治らない、動くと悪化すると思ってしまう方は少なくありません。
痛みがあると不安になりますし、また痛くなるのが怖くて動きを避けたくなるのは自然なことです。
しかし、慢性腰痛では、腰の状態だけでなく、痛みへの不安、体の使い方、睡眠、ストレス、生活習慣などが関係していることがあります。
そこで近年注目されているのが、CFTという考え方です。
CFTは、腰だけを治すというより、痛みへの考え方や怖くなっている動作、日常生活まで含めて整えていく慢性腰痛へのアプローチです。
今回は、CFTをもとに、長引く腰痛をどう見直せばよいのかを分かりやすくお伝えします。
・腰が悪いから治らないと思っている方
・マッサージや骨盤矯正で治らなかった方
CFTは、痛みへの怖さを減らす治療
CFTを簡単に言うと、腰痛への不安や怖さを減らしながら、少しずつ動ける自信を取り戻していく方法です。
慢性腰痛の方の中には、腰を動かすことに強い不安を持っている方がいます。
前かがみになると悪化しそう。
腰を曲げると危ない。
痛みがあるうちは動いてはいけない。
またギックリ腰になりそう。
ヘルニアがあるから無理はできない。
このような考えが強くなると、自然と腰を守る動きになります。
腰を固める。
体を丸めないようにする。
歩く距離を減らす。
座る時間を怖がる。
重いものを持たないようにする。
痛みが強い時期には、体を守ることも必要です。
しかし、守りすぎる状態が長く続くと、体は動くことに慣れなくなっていきます。
動かないことで筋力や体力が落ちます。
腰まわりの筋肉は緊張しやすくなります。
動きが小さくなり、少し動いただけでも痛みを感じやすくなることがあります。
CFTでは、このような痛みへの不安や、動きを避けるクセに注目します。
そして、痛みの仕組みを理解しながら、怖くなっている動きを安全に少しずつ練習していきます。
これは、ただ話を聞くだけの治療ではありません。
実際に体を動かしながら行います。
前かがみになる。
立ち上がる。
歩く。
座る。
寝返りをする。
物を持つ。
こうした日常生活で不安になっている動作を、その人に合わせて少しずつ確認していきます。
目的は、痛みを我慢して無理に動くことではありません。
動いても大丈夫だったという経験を増やすことです。
その経験が積み重なると、脳や神経は少しずつ安心を覚えていきます。
腰は思っているほど弱くない。
動いても必ず悪化するわけではない。
怖かった動きも、やり方を変えればできる。
このような感覚を取り戻していくことが、CFTの大切なポイントです。
CFTで見直す3つのポイント
CFTでは、慢性腰痛を腰だけの問題として見ません。
痛みへの考え方、体の使い方、生活習慣を合わせて見直します。
一つ目は、痛みの考え方です。
慢性腰痛では、痛みがあるから体が壊れているとは限りません。
痛みは、体からの情報を脳が受け取り、危険だと判断したときに感じます。
睡眠不足、不安、ストレス、過去の痛みの経験などによって、脳や神経が敏感になることがあります。
その状態では、腰に大きな損傷がなくても、強い痛みを感じることがあります。
これは、痛みが気のせいという意味ではありません。
痛みは本当にあります。
ただし、痛みの強さは、腰の状態だけで決まるわけではないということです。
この仕組みを理解できると、痛みへの不安が少しずつ減りやすくなります。
二つ目は、怖い動きを少しずつ練習することです。
慢性腰痛の方の中には、特定の動きを強く怖がっている方がいます。
前かがみ。
立ち上がり。
長時間座ること。
歩くこと。
荷物を持つこと。
寝返り。
こうした動きを避け続けると、体はさらにその動きに弱くなってしまいます。
CFTでは、その人が怖がっている動きを確認し、安全な範囲で少しずつ慣らしていきます。
たとえば、前かがみが怖い方には、腰を固めすぎず、呼吸を止めず、力を抜きながら動く練習をします。
立ち上がりが不安な方には、足の位置や体の傾け方を確認しながら、安心して立てる感覚を練習します。
大切なのは、正しい姿勢を押しつけることではありません。
患者さんが、自分の体を信頼して動けるようになることです。
三つ目は、生活習慣を整えることです。
慢性腰痛には、睡眠、運動、ストレス、人間関係、仕事環境なども関係します。
睡眠不足が続くと、痛みを感じやすくなります。
ストレスが強いと、筋肉は緊張しやすくなります。
運動量が少ないと、体力が落ち、腰への不安が強くなりやすくなります。
仕事や家庭の負担が大きいと、体は常に警戒モードになりやすくなります。
そのため、CFTでは腰だけでなく、生活全体も見直します。
睡眠を整える。
無理のない運動を増やす。
ストレスとの付き合い方を考える。
仕事や家庭での負担を整理する。
できる活動を少しずつ増やす。
このような取り組みが、腰痛改善の土台になります。
慢性腰痛は、腰だけでなく全体から整える
慢性腰痛の治療では、痛い場所を施術することも大切です。
しかし、それだけでは十分でないことがあります。
マッサージを受けるとその時は楽になる。
骨盤矯正を受けた直後は軽くなる。
でも、数日経つとまた痛みが戻る。
このような方は、痛い場所だけではなく、痛みが続く背景を見る必要があります。
慢性腰痛では、痛みへの不安が強くなっていることがあります。
動くことを避けるクセがついていることがあります。
腰を守ろうとして、逆に体が硬くなっていることがあります。
睡眠やストレスが痛みに影響していることもあります。
そのため、慢性腰痛に対しては、腰だけを見るのではなく、脳と神経、体の使い方、生活習慣を合わせて整えることが大切です。
研究では、慢性腰痛の方492人を対象に、CFTを受けた方と通常の治療を受けた方を比較したところ、CFTを受けた方は改善が大きく、3年後も効果が残っていたと報告されています。
ただし、CFTがすべての人に必ず効果を出すわけではありません。
約7割の方に良い反応があったとされており、全員に同じ結果が出るわけではありません。
また、がん、感染症、骨折、強い神経症状など、重大な病気が原因の腰痛では、別の対応が必要です。
足に力が入りにくい。
排尿や排便に異常がある。
発熱を伴う。
安静にしていても強い痛みが続く。
転倒や事故のあとから強い痛みがある。
このような場合は、医療機関での確認が必要です。
ここから整骨院グループでは、慢性腰痛に対して、腰だけを揉む、骨盤だけを見るという考え方ではなく、痛みが続く背景まで確認します。
マッサージで治らなかった方。
骨盤矯正で治らなかった方。
動くことが怖くなっている方。
病院で異常なしと言われたのに痛みが続く方。
そうした方ほど、痛みへの不安、体の使い方、生活習慣を一緒に見直すことが大切です。
施術で体の緊張を整える。
脳や神経の過敏さにアプローチする。
怖い動きを少しずつ練習する。
体幹トレーニングで安心して動ける体を作る。
睡眠や運動習慣も見直す。
このように、体と考え方、生活をまとめて整えることが、慢性腰痛改善の大切なポイントです。
・痛みがあるから動けないではなく、安全に少しずつ動く経験を増やし、体への自信を取り戻すことが大切
・慢性腰痛では、腰だけでなく、脳と神経、睡眠、ストレス、運動習慣まで含めて見ることが必要
慢性腰痛が長引くと、腰が悪いから治らないと思いやすくなります。
しかし、慢性腰痛は腰だけで決まるものではありません。
痛みへの不安、動くことへの怖さ、体の使い方、睡眠、ストレス、生活習慣が重なって、痛みが続くことがあります。
CFTは、そうした慢性腰痛に対して、腰だけではなく、その人全体を見る考え方です。
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